パーソナルスペース
趣味を聞かれたら映画鑑賞と答えられるがどれくらいの頻度で観たら趣味と言えるのだろうか?という疑問はさておき先月いっぱいで各地の緊急事態宣言も蔓延防止措置も解除され好みの新作映画も封切りされるとなれば行かねばならぬと思うのが映画好きではないだろうか?
ちなみに緊急事態宣言を解除したら蔓延防止措置というワンクッションがあるものだと思ったりもしたがそれも置いておくことにする。
当然そういう人間は自分だけじゃないことはわかっていたし朝イチでシネコンに行ったところ予想を超えた混雑ぶりでチケット自販機には見たことのない長蛇の列ができていたことにもそれほどの驚きはなかった。
しかし基本的に半径5メートル以内に人影が見えるのをよしとしない偏屈な人間なのですぐにUターンして帰路についた。
すべてマナーのいい観客なら何の文句もないがそれを期待するほど楽観的ではないし飲食は自由であることは理解しているがポップコーンを食べてコーラを飲みながらなおかつ集中して観られるほどの集中力は持ち合わせていないので一切飲食はしないしガサガサボリボリ音を立てて飲み食いしてるヤツが近くにいたら大ハズレだ。
だからとにかく人気のない端っこの席をチョイスする。
観客が数人の時は前席の背もたれに足を乗せることは当たり前だしこっそり空いてるVIP席に移動することもあるがそれは別に悪だと思ってないし空いてるならいーじゃんというレベルの話である。
飛行機だって空いてれば4列シートに寝転がれるしスーパーシートに案内されることもあるから似たようなものだと思っている。
チケットを購入するのは上映直前にして自分が最後の客になるのがベストだがそうはうまくいかないし自分より後にやってくる客が階段を上がって自分の方に近づいてきた時は遠くに行けとひたすら祈るしかない。
誰でもなるべく人のいない静かなところで観たいと思うはずだしだいたい離れたところに陣取るが中にはその理屈が通用しない招かれざる客もいる。
飲食や近くに座るのはもちろんよく動いたり何かと音を出すのもNGだ。
なぜおとなしく集中して観られないのだ!と思ってしまう。
そんな時はこっちが移動するしか手段がないのだが混雑してるスクリーンではそれが不可能なので入場は遠慮させてもらうというスタンスである。
さらに物申せば最近は観やすいからという理由で吹き替えの方が客の入りがいいらしい。
私は字幕派だし吹き替えは車の運転中に観るものだと思っているしなぜハリウッドのスターの地声を聞きたいと思わないのか理解に苦しむ。
先月はワイルドスピードメガマックスを観るつもりでいたのだが吹き替えは朝から上映していたのに対して字幕は14時過ぎから数本のみ。
こういうところで客を逃していることもわかっていただけたら幸いであるが字幕派がマイノリティーとなった今では午後から観てくださいということなのだろう。
映画は平日の朝イチに限ると思っている私にとってそれは観なくていいですと言われているのと同じだがそもそもこんな偏屈野郎は自宅でDVDを観ろと言われてもいたしかたないだろう。
最後になるが邦画の製作者はなぜ睡魔を誘おうとするのだろう?
もちろん偏見である。